lostbiography    忘れないこと

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大切な命のために忘れてはいけないこと 8

海洋に生息する代表的な鳥、というとペンギンです。

ペンギンの仲間は今18種が確認されています。
鳥類の中では比較的安定している種、とされていますが うち10種は 付属書1-Bに記載された絶滅危惧種と
なります。
特にオーストラリアのフェアリーペンギンは 人間の介入により一時絶滅寸前まで減少しましたが その後の
保護活動、環境の維持などのおかげで数が回復してきています。

オオウミガラスも鳥類の絶滅種の中で有名な種でもあります。
もともと ペンギン という名で呼ばれていたのはこの鳥の事でした。
古代ケルト語で「ペン・グィン(白い頭)」と呼ばれており、その後ラテン語の「ペンギン(肥えた鳥)」
に変化したといわれています。
実際はペンギンの仲間ではなく現在のウミスズメやエトピリカなどに近い種といわれていますが 現存する
鳥の中に同一種は存在しません。
オオウミガラスは 発見された1500年ごろには無限にいた、といわれています。
人を恐れない性格、また水中では巧みに泳げましたが 地上では歩くのが苦手で容易にとらえることができました。
また、好奇心旺盛な面もあり 船を見ると恐れず群れで近づいてきたのでまとめて捕獲、殺戮されていきました。
時には1日に1000羽以上も殺戮された記録が残っているようです。
1700年代には小さな島に少数ずつが生息するのみになりましたが 捕獲は続き 1820年ごろにはかなりまれな
鳥になっていました。
その後 オオウミガラスの取引に大きな課税が行われたことで 捕獲が減り一旦数を回復する兆しが見られました。
1870年 繁殖地だった火山島が爆発しましたが なんとか50羽程度が難を逃れ小さな岩礁に移住して生存して
いたようです。
その後 オオウミガラスのはく製を求める博物館が増え、取引価格が急上昇したこともあり、のこった鳥たちは 
またたく間に捕獲されていきました。
1844年6月 最後のカップルが抱卵中 人間が現れ、慌てて逃げようとした親鳥を殴り殺しました。
残された卵もつぶされ、オオウミガラスは永遠に姿を消しました。

同じく水鳥であるウの仲間では 最大種であった メガネウ(ベーリングシマウ)が19世紀前半に絶滅しています。
18世紀ドイツの博学者シュテラーにより発見され 多くの数が記録されましたが 捕鯨船が繁殖地を訪れるように
なり、食料として捕獲。
やはり警戒心の少なさ、陸上での動きの鈍さなどもあり絶滅に至りました。
他には モーリシャスヘビウも絶滅しています。
他のウ、ヘビウの仲間においては 比較的安定した生息数といわれています。

なお、日本に生息する ウミガラスについては1991年生息数44羽という危機的事態に陥ったものの北海道当局や
留萌支庁羽幌町などによる保護活動、害鳥であるカラスやカモメの繁殖抑制などにより徐々に回復しつつあります。
ほかのウミスズメ類、ウトウなどについても現時点では 危機的状況はありませんが 現在 海洋汚染による
環境破壊などの影響が心配されており、これは海洋に生息する鳥類だけではなく 魚類、爬虫類、哺乳類に
対しても大きく関係しています。

海は 命のゆりかごであり海を汚染することは全世界のあらゆる動植物への影響が懸念されています。
海は ごみ箱ではありません。
海を汚さないこと、浄化への努力をすることも私たち一人一人にでもできる大切な事だと思っています。

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コメント

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  1. 今日、ウクライナに居る動物たちもの記事を読みました。蹂躙する人間、危険な地に留まり、寄り添い保護死守する人間。神がいるならば蹂躙する兵士を狂気から目覚めさせて下さい。死守する人々をお守り下さい。祈る事しか出来ません、どうか彼らの無事をお願いします。

  2. 過去にも人だけでなく多くの動物が戦争の犠牲になりました。地域によっては絶滅に至った亜種などもあります。
    人は 唯一 環境やほかの生き物の命を変える力を持っています。その力を破壊ではなく正しい方向に使っていただきたいと望みます。世界平和を!戦闘の早期解除をねがいます!

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