コース4 オカメインコ特集
オカメインコ 基本情報
オカメインコ(cockatiel)はコンパニオンバードとして大変人気のあるオーストラリア原産の鳥です。すらりとした体型に愛らしさと大胆さを兼ね備えた性格、中には好奇心が強く、タフで血気盛んな個体もいます。鳴き声や口笛のレパートリーも豊富です。
基本データ
色 | サイズ | 寿命 | 鳴き声 | 性格 |
グレー、白、黄色 | 小型 | 20年程度 | 笛のような音 | 社交的 |
愛らしくて、明るくコミカルな性格のオカメインコはアメリカで最も人気のある飼い鳥です。口笛もうまく、特にオスは大好きな人や物、ときには鏡に映る自分にも口笛で愛のメロディーを奏でます。口笛やフォレイジングに忙しくないときは、大好きな飼い主の肩の上で寄り添ってゆっくりと時間を過ごします。健康管理や触れ合いを正しく行うことで素晴らしい家族の一員になります。また集合住宅での飼育にも適しています。
自然生息地
オーストラリアの中でも雨の少ない半乾燥地帯に暮らしています。熱帯雨林原産の鳥は、ときに耳をつんざくような鳴き方をしますが、オカメインコがそのような鳴き声を出さないのは開けた乾燥地帯に生息しているからかもしれません。野生のオカメインコは地面で餌を探します。野生下そして飼育下でも繁殖しやすいため、ペットとして入手しやすくなっています。野生下では常に捕食者に警戒しながら生活しているため習性的に眠りが浅く、また飼育下では、夜中に何かに驚いてケージの中で暴れてしまうこともよくあります。そのようなときは自分で止まり木に戻れるように、しばらく豆電球などの灯りをつけたままにしてあげましょう。
飼育方法
ケージにはオモチャや餌箱のほかに、止まり木を数本設置します。羽ばたいても何かにぶつからない広さのケージを準備しましょう。飛ぶことが好きな個体も多く、入口が広いものを選ぶとケージに戻ってもらうときにも便利です。野生では地面でエサを探すため、ケージの下でエサ探しができる環境を時折作ってあげるとよいでしょう。新聞紙を底に置き、オヤツや粟穂を撒いてあげると探しながらついばみます。社交性が高く、飼育下では飼い主との触れ合いのなかで豊かな感情が芽生えます。優しく頬を掻いてあげたり、話かけたり、同じ部屋で一緒にいるだけでも触れ合いが生まれます。
餌にはバランスの取れた市販のフードが使えます。ラフィーバ製品の中では、Premium Daily Diet Pelletsがお勧めです。新鮮な野菜やシードなども与えましょう。健康な食事と適切な飼育により、20年以上生きる個体もいます。
性格と行動
オカメインコの感情は冠羽の状態で知ることができます。冠羽をまっすぐ立てているときは、驚いているか何かにとても興味を示しているときです。身構えているときは冠羽を頭の近くに寝かせます。その状態でシューっという鳴き声を出しているときはストレスを感じている可能性があります。リラックスしているときは、冠羽はふんわりと後ろに向いていて、頬の羽もふんわりとしています。嘴をギョリギョリと鳴らしているときもリラックスしているサインです。
嘴が小さいため、オモチャは紙や柔らかめの厚紙、有害性のない皮などで出来た破壊して遊べるものが理想的です。ビーズなど転がして遊べる硬いプラスチックのオモチャも好みます。オスの場合は、口笛を聞かせる相手を求めて鏡や反射するものを探すこともあります。放鳥中は床に降りたり、床に置いているプレイジムで遊びたがることもあるので、誤って踏んでしまったり、犬や猫の他の動物に掴まれたりしないよう細心の注意を払いましょう。メスの場合はキャビネットの中や家具の後ろなど、巣になりそうな暗くて狭い場所には入り込ませないようにしましょう。合図に合わせて口笛を吹けるようになる子もいますが、一般的に芸はあまり得意ではありません。
鳴き声
オカメインコはお喋りよりも口笛が得意です。お喋りはオスのほうが得意で、単語やフレーズを2~3個話すことができる子もいます。鳴き声はさえずるような声が多く音量もそれほど大きくないため、集合住宅でも飼いやすい鳥です。飼い主が見えなくなると呼び鳴きをする場合があります。
健康
オカメインコが一日に数回くしゃみをするのは正常です。くしゃみをすることで鼻の中を掃除しています。たまに一緒に透明の鼻水を出すこともあります。くしゃみの回数が多いときや、濁った鼻水が出るときは鳥専門医を受診しましょう。飛ぶのが得意な鳥のため、他の鳥種よりも羽が伸びるのが早く、クリッピングをしてもしばらくすれば飛べるようになります。換羽は年に数回あります。
メスの主な健康問題は慢性的な産卵です。産卵を繰り返すことで、体に必要なミネラルやカルシウムが欠乏し、卵詰まりを起こすこともあります(オスがいなくても無精卵を産卵します)。 メスの場合はカルシウムが多く含まれたフードやカトルボーンなどを食事に加えましょう。オカメインコはシードを主食に育てられるケースが多く、その場合、栄養不足やビタミン、ミネラル不足に陥りがちです。シードだけの食事は脂肪分も高くなり、脂肪肝に繋がることもあります。ビタミンやミネラル、アミノ酸などがバランスよく含まれた低脂肪の食事を摂れば、将来的にも病気を防ぐことができます。ラフィーバではPremium Daily Diet PelletsやClassic Nutri-Berriesなど、それぞれのニーズにあったペレットを用意しています。
お迎えするには
オカメインコはペットショップや鳥専門店、ブリーダー、またレスキュー団体などからお迎えすることができます。レスキュー団体や個人から里子としてお迎えするときは来歴を確認しましょう。たとえば、手放された理由は?問題行動や何かに対する恐怖症があるか?人間との触れ合い方は?触れるのは好き?どんな食事をしてきたか、好きなおやつは?病院にかかっていたか?などです。ペットショップなどから若鳥をお迎えするときは、羽が生えそろっているか、一人餌になっているかを確認しましょう。健康かどうかのサインは、眠ってばかりではないこと、羽の色が明るく艶やかであること、目に輝きがあり、鼻詰まりや鼻水が出ていないことなどです。ペットショップやブリーダーに健康診断済かどうかも尋ねましょう。
オカメインコはオカメインコ属(Nymphicus)オカメインコ種(hollandicus)に属すオウムの仲間です。ノーマルはグレーで、野生種と同じ色をしています。オスは明るいグレーに明るいオレンジのチークパッチ、メスは落ち着いたグレーで尾に縞模様が入ることがあります。飼育下では、ルチノーやパール、パイドなど様々な色変わりが存在しており、色変わりになると外見上での性別判断が難しい場合があります。
(この記事はラフィーバの鳥種の紹介ページにあるもので、著者名の記載はありません)
翻訳:小林由香
Lafeber社より当該記事の翻訳及び掲載許可を得て掲載しております。
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