セキセイインコ 基本情報

コース6 セキセイインコ特集
1時間目 セキセイインコ 基本情報

セキセイインコは社会性に富み、とても社交的な性格です。「初心者用の鳥」と思われがちですが、大型鳥と同じようにお世話や配慮が必要です。遊ぶことも食べることも大好きで、お喋りにかけてはどの鳥にも負けません。

基本データ

サイズ寿命鳴き声性格
青、緑、白、黄色小型10年程度お喋り、口笛社会性が高い

セキセイインコは、アメリカでは「パラキート」とも呼ばれています。野生種は飼育種と比べて大きな違いはありませんが、体つきが小さいことと(15~18cm)、色の種類はノーマルの緑のみです。ラテン名は「波線が入った歌う鳥」を意味し、特徴がうまく表されています。

セキセイインコは1838年頃に、動物学者のジョン・グールドとその義理の弟であったチャールズ・コクソンによってヨーロッパに持ち込まれました。繁殖が簡単だったこともあり、富裕層の間で人気のペットとして定着します。1850年頃にベルギーのアントワープ動物園で展示されたことを機に、一般の人たちにも人気が広がります。1894年にオーストラリア政府がセキセイインコの輸出を禁止したことから、ヨーロッパ国内での繁殖が始まりました。アメリカには1920年後半に持ち込まれますが、1950年頃まではそれほど人気がでませんでした。今ではセキセイインコは世界で最も人気の高い鳥種です。

原産地と生息地

セキセイインコの原産地はオーストラリアです。現在でも草原を大きな群れでうねるように移動する姿を見ることができます。生息地は低木地帯と呼ばれる水場が少ないエリアで、群れは常に水を求めて移動しています。繁殖期は水と食物が豊富になる雨季で、木のうろや太い枝の中に巣を作ります。穀物を食べるため、地元の農家の人達にとっては厄介な存在でもあります。

世話と食事

セキセイインコの寿命は7~15年です。ですが実際は、不適切な飼育や事故、飼い主の知識不足などにより7年程度で命を落とすことが少なくありません。また、安価で販売されていることもあり、ぞんざいに扱われてしまうこともあります。セキセイインコは肥満になりやすく、脂肪腫や肝臓、足の病気の発症や、疥癬や腸内寄生虫症になりやすい傾向があります。すべて医師による治療が必要な病気です。

餌は地上にあるものを啄んで食べる習性があり、シードや植物を主食とします。小型鳥ほどシードに執着する傾向があるため、ラフィーバではセキセイインコや小型鳥用に、シードにペレットや果物、野菜、そしてオメガ3やオメガ6、ミネラルを合わせたものを用意しています。アビケーキやプレミアムデイリーダイエットペレット、ニュートリベリーなどをお勧めしています。

性格と行動

セキセイインコは「初めてペットを飼う人向け」と誤った認識をされることがあります。ペアや群れでお迎えするのであれば「観賞用」として飼うこともできますが、手乗りになりやすく人への愛情も強いことから、愛すべきコンパニオンバードになる鳥です。社会性が高い鳥種で孤独を嫌います。複数飼いしても、日々の触れ合いを十分に行えば飼い主ともフレンドリーな関係を築けます。飼い主とのべったりな関係を求めるのであれば、一羽飼いがベストです。

子供がいる家庭でも、鳥への配慮ができる年齢であれば問題なく一緒に暮らせますが、やんちゃ盛りの子供がいる家庭では事故により命を失うセキセイインコも多く、親の目を行き届かせておく必要があります。嘴の力はあまり強くありませんが、小さい子供であれば噛まれれば怪我になることもあります。

お喋りと鳴き声

セキセイインコはお喋りが得意で、単語だけでなくフレーズも覚えますし、口笛の音も真似できます。中には1700以上の単語を繰り返し話せる子もいます。特にオスは非常にお喋りが上手です。メスでもある程度の単語を覚え、口笛を吹ける子もいます。

病気

シードだけを食べているセキセイインコは、ヨード欠乏症による腫瘍や甲状腺腫を発症しやすく、また疥癬にもなりやすい傾向があります。

お迎えするには

セキセイインコにはこの記事を書いている段階で70以上の色変わりが存在し、その数は毎年増えています。変わった色を好んで育てるブリーダーもいますが、ほとんどの人は緑や青、黄色、白などのスタンダードカラーをお迎えしています。

成鳥のセキセイインコはオスメスの区別が見た目に分かりやすく、生後6-7で判別がつきます。ほとんどのオスはろう膜の色が青く、メスはピンクや茶色になりますが、雛の頃はまだ区別がつきません。雛をペアでお迎えするときは、経験値による予測で判断することになります。

ジャンボセキセイ(English show budgie)も人気があります。体長は22~24cmと普通のセキセイインコとそれほど変わりませんが、見た目の印象は倍ほど大きく感じます。性格は穏やかな子が多く、よいコンパニオンバードになります。一般的に寿命はセキセイインコの半分程度であり、近親交配が行われることが多いためと考えられています。

(この記事はラフィーバの鳥種の紹介ページにあるもので、著者名の記載はありません)

翻訳:小林由香

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Cover Photo by Christopher Lotito on Unsplash

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