コース1: 鳥と楽しく暮らすために知っておきたいこと
1時間目:18の「してはいけないこと」
鳥と暮らすには、「やるべきこと」 と 「してはいけないこと」 があります。1時間目ではお迎えする前に知っておきたい「してはいけないこと」を紹介します。すべてを実践することは難しいかもしれませんが、少しでも理想に近づけるように学んでいきましょう。
1.焦げつき防止加工された調理器具を使わない
テフロンやフッ素で加工された調理器具が過熱されたときに生じる煙は、鳥にとって有毒です。調理器具以外でも、ドライヤーや小型ヒーターなど、テフロンコーティングされている製品があるため気をつけましょう。
2. 誰の手にも負えないような問題行動を放置しない
鳥、特に大型鳥はとても長生きです。やむを得ない事情で次の飼い主さんへバトンタッチすることもあり、誰の手にも負えない問題を抱えていると、それができなくなる場合もあります。大きな問題行動は放置せず、解決策を考えましょう。
3. 悪いことをしたときにだけ反応しない
良い子にしていたとき、褒めてあげていますか?やって欲しくないことをしたときにだけ声をかけて(注意して)いないでしょうか。飼い主さんから声をかけられると、鳥は注目してもらえたと嬉しくなって同じ行動を繰り返します。
4. 鳥にキレイ好きを求めない
鳥は散らかす生き物です。シードを撒き散らかしたり、羽が抜けたり、フケも出ます。鳥をお迎えする前に、部屋の汚れや散らかることを自分が受け入れられるかどうかよく考えましょう。
5. ペット禁止住宅でお迎えしない
ペットが禁止されている住宅でこっそり鳥をお迎えした結果、少しでも鳴くと「静かに!」と注意してばかりになり、最終的に手放してしまう飼い主さんもいます。
6. 喋る鳥が欲しいという理由だけでお迎えしない
お喋りが上手な鳥との暮らしは楽しいですが、言葉を話すことが鳥の価値を決めるものではありません。鳥種によっては幼鳥から育てることで人間の言葉を学ぶ場合もありますが、お喋りだけを理由にお迎えしないでください。
7. 鳥にお喋りを求めない
お喋りが得意とされる鳥種でも、個体によって能力は異なります。お喋りが得意な鳥はそれほど多くありません。どうしてもという場合は、すでにお喋りができている鳥をお迎えしましょう。ただし、環境が変われば喋らなくなる場合もありますし、いつでもどこでもお喋りするわけではありません。
8. 美しいという理由だけでお迎えしない
鳥の美しさだけを求めてお迎えしないでください。鳥との暮らしには美しいだけでは済まされない苦労もあります。美しい鳥を見たいだけであれば、写真集で楽しみましょう。
9. 呼吸器アレルギーを持つ家族がいる場合は、脂粉が多い鳥をお迎えしない
オウムやオカメインコ、ヨウムは脂粉が多く、今まで呼吸器アレルギーがなかった人でも、お迎え後に発症することがあります。
10. 家族に音に敏感な人がいる場合はお迎えしない
鳥は鳴く生き物です。どうすれば鳴くのを止めさせられるかという相談は後を絶ちませんが、スイッチを切るように鳴き声を止めることはできません。静かな生活を好む家族がいる場合は本当にお迎えして大丈夫かよく考えましょう。
11. お金に余裕がないときにお迎えしない
小型の鳥にも広くて丈夫なケージを購入してください。ケージは初期費用で、そのあとも食事、おもちゃ、病院代など、鳥を育てるには思っている以上にお金がかかります。
12. 時間に余裕がないときにお迎えしない
鳥は社交性のある生き物なので、毎日の触れ合いが必要です。1回の触れ合い時間が長くとれないのであれば、1日の触れ合い回数を増やしてください。その時間が取れない状態でお迎えしてはいけません。
13. 鳥にかけるお金を惜しまない
正しい食事や安全なおもちゃ、ケージを揃えるにはお金がかかります。それを惜しいと思う場合はお迎えしてはいけません。
14. 狭い住居に大型鳥をお迎えしない
大型の鳥はもちろんのこと、小型の鳥でもよく動くタイプの鳥には広いケージが必要です。十分に場所が確保できるか確認してからお迎えしましょう。
15. 鳥と一緒に寝ない
人間と添い寝した結果、鳥が窒息死してしまったという事故が毎年多く報告されています。
16. 体中を撫でまわさない
成鳥の体を撫でまわすと発情を促すこととなります。不必要に発情することは、鳥に大きな負担となりますのでやめましょう。
17. 最後まで飼い続ける自信がない場合はお迎えしない
鳥は長生きです。カナリアでも20年、大型鳥になれば寿命は50~60年です。最後まで一緒に暮らす覚悟をもってお迎えしてください。人生プランに照らし合わせてお迎えすべきかどうか判断してください。
18. 家族にひとりでも反対する方がいる場合はお迎えしない
愛鳥家でさえも、ときに鳥の行動に悩まされることがあります。お迎えに反対する家族がひとりでもいれば、後々問題に発展します。鳥は賢く繊細な生き物です。歓迎されない環境で暮らすことは鳥にとって辛いことです。
*この記事は、2012/12/7に Liz Wilson氏 (CVT, Parrot Behavior Consultant)の執筆内容を掲載用に要約したものです。
Lafeber社より当該記事の翻訳及び掲載許可を得て掲載しております。
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*翻訳:小林由香
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