翻訳後記14 – ウクライナから避難する鳥の支援

翻訳後記14 – ウクライナから避難する鳥の支援

今回はウクライナから避難してくる鳥さんについての記事を翻訳させていただきました。ここに出てくるアレクサンドラ・マジ獣医師については個人的にインスタグラムのアカウントをフォローしていまして、その活動について注目しておりました。いつかサロンでもこの方の活動を紹介できないかと思っていたので、この記事をご紹介できてとても嬉しいです。

アレクサンドラ獣医師の活動

記事の中でもリンクを貼っておりますが、アレクサンドラ獣医師のインスタグラムでは鳥と一緒にポーランドへ避難してくる方への情報提供や避難してきた鳥さんへの対応について日々投稿されています。ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、ウクライナ語と英語での投稿なので、ここでいくつか内容を紹介したいと思います。

いずれもアレクサンドラ獣医師が「拡散希望」として投稿しているものですので、サロンでも多くの方に見ていただければと思います。

鳥の入国に関する投稿(2022/3/12)

記事にもありましたように、ウクライナからポーランドにペットと共に入国する際の手続きは大きく簡略化されています。この投稿では、ウクライナから入国する際、オカメインコ、コザクラインコ、セキセイインコなどCITESの対象になっていない鳥については書類も申告も必要なくポーランドに入国できること、CITESの対象の鳥については申告が簡易化されていること、また書類がなくても入国が可能であることを伝えています。この記事が少しでも多くシェアされてウクライナの鳥飼いさんの目に届くことで、鳥を置き去りにせず、一緒に避難する人が増えることを目的とした投稿です。

保護した鳥と支援について(2022/3/20)

この投稿では過去数日にわたってアレクサンドラ獣医師が支援したウクライナからの避難鳥たちが紹介されています。日々多くのウクライナの鳥飼いさんたちからメールを受信して対応しているとのことです。避難ができずウクライナに留まりながら病鳥のお世話をしている人、避難したいけれど鳥を国境で没収されてしまうのではないかと不安に思っている人、そしてポーランドに入国し、獣医師を探している人などから連絡を受け、その対応をしていることが書かれています。

また治療費はアレクサンドラ獣医師が負担してくださっているようです。ただ、当然のことながら避難する際は小さなケージに最小限のご飯を入れて連れてくるので、栄養価の高いご飯やストレス発散用のおもちゃなどの支援が必要だということです。

支援について

ー以下は私の個人的な行動であって、WING YOUとは一切関係ありません。また皆さんに支援を要請するものでもありませんー

先程の投稿に支援してくださる方にはDMでそのオプションをお知らせしますとあったので、インスタからDMしてみました。支援の方法としてはPaypalでの寄付金の送金、ポーランド(?)の鳥専門店のオンラインショップやアマゾンから物品を購入してアレクサンドラ獣医師がいる病院へ送るなど4つほどの方法を教えてもらいました。わたしはPayPalアカウントを持っていてたまに海外からものを購入するので、試しにPaypalで寄付金を送ってみました(少額ですが汗)。そしたら間もなくして「受け取りました!ありがとう!」というDMをいただきました。

支援の方法を知らせるDMも前半はテンプレートだったので(毎日かなりの数の支援問い合わせが来ているので、テンプレートをまずは送付しているそうです)、日本の鳥友達にも紹介して良いかと伺ったらOKをいただいたので一部紹介します。

ー 医療に関するものは全て揃っており支援の必要なし。薬や治療費は全てアレクサンドラ獣医師が負担している。

ー 支援が必要な物資としては栄養価の高いペレット、特にニュートリベリー。ウクライナの飼い鳥はペレット食ではなくシード食がメインなため、ペレットは食べ慣れていない。でも今は栄養が必要なのでペレットに慣れていない子達でも食べやすいニュートリベリーが必要。

ー ストレス軽減のためのオモチャの支援も必要。長い旅路でストレスを受けただけでなく、何日もの間、爆撃の中で生活してきた子もいる。ストレス度が非常に高く、それを癒すためにもオモチャが必要。

ー 寄付金はアレクサンドリア獣医師が負担している医療費のカバーに使わせてもらうのと、大きなケージを購入するための費用に充てる。

個人的に気になる方がもしいらっしゃったら、私のインスタにDMいただければ改めてご紹介します(ただその場合も自己責任の上で寄付をお願いいたします。インスタのアカウントはプロフィールに貼っています)。

(補足)問い合わせがあったので補足します。アレクサンドラさんから提案いただいた方法は、Paypal以外、海外のオンラインサイトから物を購入して病院に送付するというものでしたので海外とのやりとりが慣れていない方にはハードルが高いと思います(ショップの言語もウクライナ語がメインで自動翻訳で英語にするといったもの。配達時間がかからないということでウクライナのショップから購入する案内が来ていた)。サロンの元記事に貼られていたFBのサイト(ポーランドのラフィーバ代理店)からPaypalまたはクレジットカードで寄付するか、アレクサンドラ獣医師のPaypalアカウントに直接送金するのがまだやりやすいです(ともに "For birds in Ukrain"と備考入力)。アレクサンドラ獣医師のPaypalアカウントについては私にDMいただければ(インスタ)お教えします。アレクサンドラさんからも許可取得済み。この投稿は寄付を募るものではありませんので、あくまでも、寄付したいけどやり方が分からないという方へのご案内です。またその寄付の行方やうまく送金されたかどうかについては自己責任となりますのでご了承ください。

ポーランドの対応に見るペットという存在

辛坊治郎さんのラジオ(辛坊治郎ズームそこまで言うか!)をPodcastで通勤時に聞いているのですが、ロシアの侵攻が本格的になる前の回に、ウクライナでメディアコーディネーターをしている方がゲストに来てお話をされていました。

その方の娘さんはキエフに住んでいて、日本大使館からの要請もあり早めにポーランドへ避難をしたところだというお話だったのですが、「娘が猫を飼っていて家族同様に本当に大切にしている。避難するときにこの子を連れて入国できなかったらどうしようとものすごく心配していたが、ポーランド側が通常は必要な書類や隔離期間をすべて不要にしてくれて、そのまま一緒に入国できたことを本当に喜んでいた」とおっしゃっていました。

そして昨日またその方がゲストに来ていたのですが、辛坊さんが「娘さんは日本には避難されるつもりはないのでしょうか」と聞くと、「今はそのつもりはないようだ。日本に行きたいという気持ちはあるみたいだが、日本の場合、猫を連れてはいけるが、ウクライナからの避難民であっても1ヶ月あまり空港で猫の隔離期間を取られてしまうので、それは嫌だということで、、、」と回答していました。

恐らくリスナーの方の中には、何をそんなことで、、と思った人もいたかもしれませんが、私としてはすごく気持ちが分かりました。もちろん動物を海外から持ち込む場合の検疫期間は大切で、特に日本のように島国の場合とポーランドとウクライナのような陸続きの場合ではその重要性も違うと思います。なので、検疫期間をなくすべきだとも言えません。ただ今回、ポーランド政府やお役所が、ペットがどれほど飼い主にとって大切な存在であるかを理解する姿勢を示してくれたことは素晴らしいと思いました。日本でこういうことが起こったとき、果たして理解を示してくれるだろうか。。。

災害時の国内避難や避難場所でさえも、ペットと一緒に逃げられない、避難場所に入れないことがあるのに。今回ポーランドが示してくれた、ペットと共に受け入れるという事実が、前例主義である日本社会で「前例」として知られて受け入れられますように。

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コメント

  • コメント ( 4 )

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  1. 有難う御座いました。寄付できました。
    ただ、「For …Ukraina」と入れた欄があってるか不安があります。何度も入力やり直しさせられたので。

  2. yucakyさん

    大変貴重な情報をお知らせくださりありがとうございます。

    アクレサンドラ獣医師の活動についてyucakyさんから教えて頂かなかったら知りませんでした。今のウクライナと避難先のポーランドの現状がわかり暗い気持ちになりましたが、ペットバードが家族と一緒に避難できている事に安堵しました。

    勿論、避難できていない飼い主と鳥さんもいらっしゃるでしょうし、避難先でストレスや恐怖から健康問題なども起こっている事でしょう。一人でも多くの方・鳥さんが安心して暮らせる環境が整ってくれることを切に願っています。

  3. Lucyさん
    どの欄に入れたとしても書いていれば大丈夫だと思います!海外への個人送金は不安が残りますよね。。ウクライナへの寄付金募集は日本の団体でもやっているところがありますが、鳥に特化したものは流石にないですもんね汗

  4. WY
    鳥を助けたいという気持ちは鳥に関わる人ならみんな持っていると思いますが、こうやって具体的に行動して実行できる方を心から尊敬します。自分が避難することも困難なのに、環境の変化に弱い鳥を移動させることは本当に不安だと思います。避難先にアレクサンドラさんのような方がいてくれると思うだけで、気持ちがどれほど救われるかと思います。

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