食欲と心を満たすフォージング

コース7:食事にも楽しみを
1時間目 食欲と心を満たすフォージング

出前をとったり、出来合い物を買ってきたり、外食したり。私たちはその気になれば自炊をまったくしなくても簡単に食事にありつけます。準備や後片付けも必要なし。それにも関わらず、ときどき、わざわざレシピを調べて買い物にいって、時間をかけて料理したくなりませんか。自分で作ったものは見た目が多少悪くても美味しく感じますよね。

その理由は満足感です。努力を費やした結果の報酬を頂く、それが大きな満足感に繋がっています。これを行動学の言葉で「コントラフリーローディング」と言います。

食べるために「働く」

すぐに食べられる状態の餌と、ひと工夫しないと食べられない餌を同時に与えたときに、工夫しないと食べられないほうを選ぶ動物の行動を、「コントラフリーローディング」と呼びます。

この言葉は、1963年に動物心理学者のグレン・ジェンセンが考えた造語です。ジェンセンが行った実験で、ボウルに入れた餌と、ペダルを踏まないと餌が出てこない容器のふたつを準備してラットに与えたところ、ペダルを踏んで餌を食べる回数のほうが多いという結果がでました。同じ実験を、鳥類を含む様々な動物に行なってみたところ、ほとんどで似たような結果が得られ、「食べるために働く」ことを好む動物が多いことが分かったのです。ヨウムのアレックスで有名なペパーバーグ博士がコントラフリーローディングに関して書いた記事はコチラ

これを機に、みなさんも愛鳥に何をあげるかだけでなく、「どう」あげるかについて考えてみませんか。いつでもすぐに食べられる場所に餌を置いているなと思われる方がいたら、手始めにグラウンドフォージングから初めてみましょう。

(次回につづく)

2018/6/6 Pamela Clark, CVT, 寄稿記事
翻訳:小林由香

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Cover Photo by Akshay Madan on Unsplash

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