【鳥爺寺子屋】一人餌になっていないヒナを買うのはやめましょう!

【鳥爺寺子屋】一人餌になっていないヒナを買うのはやめましょう!

一人餌になっていないヒナを買うのはやめましょう!

いつもありがとうございます。鳥爺です。

以下の文章は、
初公開時 http://www.itsagreysworld.com/unweaned.htm
(現在リンク切れ) に登録されていた英文エッセイの翻訳です。

この文章は2000年にアメリカで開催された第1回ガブリエル財団主催の
シンポジウムに参加したときに出会ったボビーさんが執筆した記事です。
ご本人の許可をいただいた上で掲載させていただいていますが、
現在の状況にそぐわない記述がある可能性があります。予めご了承ください。
(無断転載・掲載厳禁)

一人餌になっていないヒナを買うのはやめましょう!

Don’t buy unweaned babies
ボビー・ブリンカー

この記事は虹のかなたへ逝ってしまった、挿し餌ヒナたちに捧げます。

一人餌になっていないヒナをなぜ売買すべきでない。
その理由には以下の内容が含まれます。

知識不足または不適切な衛生管理により、バクテリアや
細菌性の炎症を生じる可能性がある。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

微妙または明らかに呈されている病気や苦痛の兆候や症状に、気づかない。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

一人餌への切り替えはトリにとってストレスがかかるもので、
そういった時期における体験は、そのトリに一生のあいだ影響を及ぼす。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

やけどするほど熱いフォーミュラでも、ヒナは食べてしまう。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

一人餌に切り替え中のヒナは、目の前にエサが置かれていても、
食べずに餓死することがある。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

水を飲むことを教えてから、初めて、ヒナは飲むようになる。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

挿し餌用フォーミュラの容器に記載された賞味期限を、
購入前にチェックしなければならない。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

挿し餌ヒナのくちばしに圧力をかけると、くちばしが変形してしまう。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

不適切な方法で抱くと、ヒナの内臓を傷つけてしまう。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

給餌用器具は、使用の都度、清掃して殺菌しなくてはならない。

しかし購入者の大部分はこれを知らない。

この注意すべき点をあげたリストは、一人餌になっていないヒナを
買ってしまったひとたちによる何年にもおよぶ辛くて胸が痛むような
経験から生まれたものです。

まだ挿し餌が必要なヒナなのにもかかわらず、挿し餌用フォーミュラを
与えるのを止めてしまって、無理に一人餌に切り替えてしまうことも起こり得ます。
この場合、自分で食べるようになるか、死んでしまうか、そのどちらかです。

一人餌に切り替える方法を熟知していない経験不足の購入者は、
永遠にそのトリの一生に影響を与えてしまうのです。永遠に。

無理に一人餌に切り替えられてしまったヒナは、家から家へ、
長くて悲しい旅をすることになります。
そして家を移るたびに、コンパニオン・アニマルのなかでも
最もすばらしいペットとしての本来能力を失ってゆくのです。

一人餌への切替方法が不適切だったヒナは、誤った学習をしてしまいます。
まだ挿し餌が必要なのにもかかわらず、生きるためには無理やり一人餌に
ならざるを得ない時期に、信頼、愛情、安心、絆といった事について、
トリは深刻な影響をうけます。

本件を激情を呼びおこすような問題にしてしまうのは、
「一人餌 vs 挿し餌」に関連した論争では有りません。誰かのヒナの命が
かかっているからです。

ひとりのブリーダとして、どんなことが起こりうるか、私は知っています。
充分な食物を与えられられず発育が阻害されたヒナたち。
生後8ケ月になってから一人餌に切り替わったヒナたち。
そのう火傷、バクテリアや細菌性の炎症、長く買い手がつかない、
食物トラウマなどの苦難を経験したヒナたち。こういった例はきりがありません。

ひとり餌になりはじめる時期には、年齢・機会・発達といった枠があります。
これは経験豊かなブリーダや挿し餌者はよく理解していることです。
でも、しかし一人餌になっていないヒナを購入するひとたちの大部分は知らないのです。

それに加えて、一人餌になっていないヒナには売り手による保障がついていませんから、
買い手は大変なリスクを負担しています。
そもそも保障がつく筈がありません。

ヒナが何らかのトラウマを既に負ってしまっているのかどうか判断できませんし、
購入者による衛生管理状態もわかりませんし、一定の年齢にならないと予防接種が
出来ませんし、生後5週または6週間経たないとPBFD検査が出来ませんから。

一人餌になっていないヒナが健康であるかどうか、どうして購入者が
解かり得るのでしょうか。
購入者にとって、莫大な金銭的賭けであり、感情の賭けです。
一人餌への切り替え、社会性を持たせることは、こういった分野に経験ある人たちに
任せるのが一番です。
この2つの両方ともが、トリの人との関わり合いについて、そのトリとって、
その一生のあいだ影響を与えるのです。

挿し餌をする人にだけ馴れやすいとか、挿し餌をする人にしか馴れない、
といった神話(都市伝説)があります。
しかしながら、2人、3人、4人、5人、6人目の手を経たトリはどうでしょうか。
そういったトリは誰を愛するようになるでしょうか?

挿し餌をした人だけですか?

いいえ、違うでしょう。

経験豊かでトリを愛するブリーダの手に任せれば、まずうまくゆくことでしょう。
経験豊かでトリを愛するブリーダの手によって、そのブリーダ慎重に選んだ家庭に、
ヒナは住むことになるでしょう。

しつけが良くて、物分かりがよく、人を信じ、よく馴れたトリは、
永久に家族の一員として、愛され親密に過ごすことでしょう。
これは、あなたのヒナとすべてのヒナについての、私の願いです。

Don’t buy unweaned babies
無断転載・掲載厳禁

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コメント

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  1. 多くの鳥をこれから雛を飼われる方に見て欲しいです。
    幸せに育って長く一緒に暮らすために。

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