コスミレコンゴウインコの野生復帰でロロパーク財団がブラジルで新たなマイルストーンを達成

Rafael Zamora Padrón, Scientific Director, Loro Parque
ラファエル・ザモラ・パドロン
ロロパーク財団 サイエンティフィック・ダイレクター


[スペイン、カナリア諸島 2022年8月12日]絶滅危惧種の保護にとって、マイルストーンとなる出来事が起こりました。世界最大のオウムの生体遺伝子保護区であるロロパーク財団で、人工育雛(自然の生息地以外)され野生復帰したコスミレコンゴウインコから、自然生息地において初めて雛が誕生したのです!

これはロロパーク財団で生育した親鳥が野生に再導入され、環境に完全に適応し自然界で生き残っただけでなく、繁殖も実現できたということになります。

今までに財団の繁殖センターでは40羽以上の雛が生まれ、19羽がすでにブラジルに届けられ、そのうち8羽は野生復帰に成功しています。

人工育雛した鳥の再導入はロロパーク財団の要となるプロジェクトの1つで、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに おけるこの鳥のカテゴリーを「深刻な危機」から「危機」に変更することに成功しました。これは差し迫った絶滅の危機からの救済を意味し、今日までに合計10種類の鳥の保護に貢献しています。

コスミレコンゴウインコの保護と漸進的な回復には長い時間と労力が必要であり、 その中でも、ロロパーク財団が行っている人工育雛の功績は際立っています。ブラジル政府は16年前の2006年に、非常に脆弱な状況にあったこの鳥を繁殖させ救うために、ペア2組を財団に譲渡しました。

1983年当時、この種の野生個体はわずか60羽でした。ロロパーク財団の粘り強い取り組みにより、現在ではその数は大幅に増え、1200羽を超えています。これは世界でも有数の再導入の成功例であり、設立以来の28年間で200以上のプロジェクトを成功させた実績を持つ財団の活動の重要性を浮き彫りにしています。

また本来の生息地が人間により破壊され、絶滅の危機に瀕している野生動物の保護者としての役割を動物園が担っていることも強調されました。

また、この成功は著名な旅行ポータルサイト「Tripadvisor」によって世界一の動物園として2度表彰されているロロパーク財団の50周年を祝う功績となりました。

この自然環境への再導入は、ロロパーク財団がプラハ動物園やブラジル国立鳥類保護センター(CEMAVE)など、世界の10機関あまりと協働で行っている繁殖を目的とした生息地および人工育雛と繁殖の総合的プロジェクトの一環です。

詳細情報: https://www.loroparque-fundacion.org / https://www.loroparque.com/

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©2022 Rafael Zamora Padrón, M.Pérez – Loro Parque Fundación
翻訳:WING YOU事務局

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コメント

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  1. スペインでは山火事や干ばつなどがあり、もはやスペインはヨーロッパの野菜畑では無くなったと言わしめる程大変だった様でロロパークにも影響が出ているだろうと心配でしたがロロパークのhpを見てもその件について、触れていなかったので大丈夫なのかなと思っています。

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