ラフィーバ グローバルスポットライト鳥類の保全活動② アオキコンゴウインコ ボリビア

第4回セミナーに合わせてお伝えしている世界の鳥類保全活動。今回はセミナーでラファエル氏もお話をしているアオキコンゴウインコについての活動を紹介致します。

ラフィーバが世界でサポートしている鳥類の保全活動の一部のご紹介となります。

ヨウム アフリカ―ナイジェリア&コンゴ民主共和国 前半
 ヨウム アフリカ―ナイジェリア&コンゴ民主共和国 後半
アオキコンゴウインコ ボリビア
ラブバード アフリカ
スミレコンゴウインコ ブラジル パンタナール湿地


アン・ブルックス著

今回はボリビアで絶滅危惧種の支援を行っているCIESAという団体について紹介します。CIESA (the Endangered Species Research Center)は、ボリビアのベニ県で初めて政府の承認を受けて設立されたリサーチセンターです。NGO団体の設立が難しいボリビアにおいて、CIESAの活動が認められたことは大きな意義があります。野鳥の研究と保全活動に特化した団体で、アオキコンゴウインコなど、特に絶滅が危惧されている鳥種を支援しています。

主催するエコツアーの一環として、ボリビアに2週間滞在してきました。その間、様々な鳥達に出会えましたが、 ソデジロインコ(canary-winged parakeet)やヒメコンゴウインコ(severe macaw)のように数多く見られる鳥がいる一方、 アカミミコンゴウインコ(red-front macaw)やアオキコンゴウインコ(blue-throated macaw)に代表されるように、数が減少し、保全活動なくしては絶滅が心配される鳥もいました。今回のエコツアーの大きな目的のひとつがCIESAへの訪問でした。活動を実際に見学し、やるべきことが山ほどある中で、アオキコンゴウインコの保全に掛ける彼らの意気込みと決意を感じることができました。

アカミミコンゴウインコのペア(写真:CLB foundation)

CIESAは他の団体とも協力しながら、アオキコンゴウインコの繁殖プログラムを策定し、グラン・モホス・ロレート(Gran Mojos–Loreto)にある保護区に復帰させることを計画中です。保護区には今、50羽程度アオキコンゴウインコがいますが、野生として種を存続できる数ではありません。現在、CIESAは繁殖と野生復帰を目的として7羽を保護しています。将来的には、海外からアオキコンゴウインコを譲り受けてペアリングを行い、繁殖活動を行う予定です。輸入するには数多くの行政手続きが必要ですが、すぐにでもこの野生復帰プログラムを始めることが現在の目標です。

保護区にいるアオキコンゴウインコたちは巨大な鳥舎の中で飼育され、種類豊富で栄養満点の食事を食べながら、将来の種の存続に関わる大切な役割に備えています。CIESAの獣医師2名も常駐し、健康面もサポートしています。ここでの繁殖の成功が、アオキコンゴウインコの未来に繋がるとしても多言ではありません。目下、必要なものは内視鏡などの医療機器です。精密検査を含む健康診断を定期的に行うことで、繁殖の成功率が上がります。

ラフィーバが毎月出資している、グローバルパロット保全助成金。今回はエコツアーの参加者からの寄付金と合わせて、グラン・モホス・ロレート保護区で使用する内視鏡や医療物資の購入資金に充てられました。

CIESA の活動について(英語とスペイン語によるFBページです): https://www.facebook.com/CIESABolivia

アン・ブルックス著
翻訳:小林由香

アン・ブルックス
AAV(鳥類獣医師協会)及びIAABC(国際動物行動コンサルタント協会)のメンバーであり、自身もPhoenix Landingというレスキュー団体を主宰。ラフィーバウェブサイトへの寄稿ライター。

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