ロロ・パーク財団での重要な孵化と応用トレーニング

Rafael Zamora Padrón, Scientific Director, Loro Parque
ラファエル・ザモラ・パドロン
ロロパーク財団 サイエンティフィック・ダイレクター


ロロ・パーク財団ではさらに4羽のコスミレコンゴウインコが誕生し、このような象徴的な種の新しいヒナたちを見ることは、いつものように喜びです。2007年以来、この施設で生まれたヒナの数は49羽に達しました。このうち22羽はブラジルに送られ、8羽が野生復帰に成功し、そのうちの4羽はすでに野生で孵化しています。 この繁殖と再導入プログラムのおかげで、ロロ・パーク財団で産まれたヒナは50羽を超えます。この効果的な保護活動は、生息域内と生息域外保全の組み合わせが鍵となっています。

この数日間、私たちはギーセン大学から20名の学生を受け入れました。例年通り、獣医学の専門家としての学びを終えようとしている若者たちが、高度な理論と実践的なトレーニングを受けにロロ・パークのアニマル・エンバシー(動物大使館)に来ています。

ドイツ大学からMichael Lierz教授とともに訪れた学生たちは、1週間の理論研修を受け、臨床診断学、応用医学、予防医学、動物福祉、絶滅危惧種の繁殖、環境保護プロジェクト、カナリア諸島の生態系で非常に高く評価される進化論などの概念について学びます。 2週目には、衛生、取り扱い、栄養、動物ケアの原則を理解するため、さまざまな動物部門で実習を行います。

この研修の興味深い瞬間のひとつは、将来の専門家である学生たちに会って、彼らが飼育員とともに学んだことを説明してくれる場面です。 彼らは、動物の日々の管理を臨床的な視点から理解することがいかに重要であるかを語ってくれます。彼らは、食事、エンリッチメント、福祉が、臨床レベルで維持すべき一連の要素であることを実感します。クリニックに来る動物たちはそれぞれ全く異なる環境からやってくるため、複雑な業務です。 

ロロ・パーク財団での実践的な実習で得られるこの感性は、私たちが将来、オウム類やエキゾチックアニマルを専門とする優れた獣医師を輩出する助けとなります。   過去30年間で600人以上の学生が私たちの施設を訪れ、その多くが現在、世界各地のさまざまな場所で動物界の重要な獣医師として活躍しています。

この教育的背景は、年間の繁殖期を終えた多くの種類の鳥類にとって休息期間と重なります。飼育員チームの作業は、鳥小屋の再調整、巣の消毒、エンリッチメントのためのアイテム交換、そして今シーズンの幼鳥が成長の可能性を最大限に引き出せるよう、飛行訓練の準備を行うことです。

©2024 Rafael Zamora Padrón, M.Pérez – Loro Parque Fundación
翻訳:WING YOU事務局

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