こんちは。
#画像と本文は関係ありません。(笑)
今年の3月ごろから5月にかけて、鳥の病院を4院受診しました。
その時の感想です。
あくまでも一個人としての感想ですので、人によって感じ方は様々なことはご理解ください。
まず前提として。
1、地方在住。
2、鳥の専門病院はないが、鳥を診る獣医師は存在する。
3、800g、45歳の大型鳥の診察を依頼。
症状は下を向くと透明な液体を嘔吐する時がある。
咳き込むことが多い。
この内容で受診しました。
まずは地元、石川の病院。
症状と過去の病歴を伝える。
鳥を遠巻きに見ながら一考する獣医師。
過去の病歴より、呼吸器系の疾患と診断し抗生剤を処方。
鳥には1度も触れず。
抗生剤は1周間飲んだが改善しないので投与をやめる。
飼い主納得できず。
次、岐阜まで遠征。
症状と病歴、先の診断内容を伝える。
糞便検査、問題なし。
嘔吐した液体を顕微鏡で観察。
液体の培養をお願いする。
こちらも呼吸器系の疾患と断定し、先の病院で出された抗生剤とは違う抗生剤を処方。
真菌の可能性も示唆される。
抗生剤は1周間飲んだが改善しないので投与をやめる。
その後、培養検査では細菌は全て陰性。
真菌の検査はせず。
飼い主納得できず。
次、新潟の病院へ。
症状と病歴、先の病院の診断内容を伝える。
鳥に触り肉付きは普通と診断。
嘔吐物を触り、これはそ嚢液と判断。
年令によるものが大きく、細菌、真菌の類ではない。
免疫を上げる方がよいのではないかと。
薬は処方されず。
さらに調べたいならレントゲンかCTを撮るのが良い。
この病院には設備がないので撮ることはできない。
飼い主、それなりに納得。
次、千葉に遠征。
症状と病歴、先の病院での診断内容を伝える。
鳥に触り一通り確認。
羽毛の状態や肉付き、尾脂腺の確認など。
身体に問題はない。
糞便検査で細菌が多いが問題になるレベルではない。
その後、軽い咳込みが発生。
保定によるストレスによる咳込みではないかと診断。
レントゲンの撮影はできるが、今の状態では危険なので撮れないといわれる。
そ嚢に溜まるのは消化器系が弱っているのかも知れない。
健胃剤や整腸剤が良いと思う。
ただし、これらの薬は長期の投薬となるので、一時的には出せない。
調べたければCTを撮るのが良いかも知れない。
この病院には設備がないので撮れない。
飼い主、診断に納得。
さて、
4院を回った感想。
大型鳥に限れば、満足に診られる先生はほとんど居ない。
病院はかなり増えたが、私が鳥を真面目に飼い出した20年前と、病院事情は大きく変わっていないと感じた。
それと、
飼い主と獣医師の相性によるものを強く感じたのが新鮮でした。
ざっと診察内容まとめ。
鳥に触れた獣医師 2/4名
過去の病歴から判断した獣医師 2/4名
薬を処方した獣医師 2/4名
臨床研究会に登録獣医師 3/4名
診断に納得できた獣医師 2/4名
CT設備がある病院 1/4院
レントゲン設備がある病院 3/4院
鳥専門の病院 2/4院
ひとりごと。
「鳥専門医で研修を受けた」その文言が独り歩きしているような感じがします。
その中には、これからの先生も多くいるため、できれば将来の名医になって欲しく、協力できるところは協力したい。
と、常々思った来たのですが、それを受け入れる先生と、受け入れない先生が存在すると感じます。
後者であれば、進んで協力したいとは微塵も思いません。
コメント
コメント ( 2 )
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べべべさん
投稿ありがとうございます。4つの病院の比較を客観的に纏めてくださりありがとうございます。地方在住の鳥飼いさんのご苦労が伝わる内容でしたが、大都市在住であったとしても「この獣医さんなら安心!」と感じる獣医師がまだまだ少ないのが日本の現状なのかなぁと思いました。
20年前を大きく変わっていないというのも残念です。
海外の鳥専門獣医さんの元へ行ってどんな診察をしているのか見てみたい、研修してみたい、という獣医さんがいらっしゃったら、一緒に研修場所を探したり、AAVにつないだりと協力できるのですが・・・過去にそういう獣医さんを3人ご案内した事がありますが、言葉の壁があるのかそういった獣医さんの話は最近聞きません(涙)個人的に海外へ研修へ行かれている獣医さんもいらっしゃるみたいですが、もっと多くの獣医さんに海外の医療を見てもらいたいなと思っています。
日本の現状が変わるといいですよね。
貴重な情報共有ありがとうございました。
WY事務局さん
コメントありがとうございます。
今回の受診行脚にてそれなりに鳥の現状が理解できたので、あとは近場の医院に手当たり次第にお試し受診かなと。
今は、鳥も診ますよの先生で十分です。
その先生にやる気と、僅かな真摯さがあれば。
近隣に鳥専門医はいませんが、たとえ専門の看板を掲げていても、その状況は変わらないと感じています。
基本的に経験不足は否めません。
それを補うのが「やる気と僅かな真摯さ」であると考えます。
患者の協力なくして臨床医に進歩はないでしょう。
研究会や研修で知識は付きますが、実技が伴いません。
方や鳥に触りもしない獣医師、方やコンゴウインコ(1.2kg)も1人で保定し獣医師の診察をサポートするアシスタントさん。
どちらが鳥医療への貢献度が高いのか。
正直悩んでしまいます。
#アシスタントさん凄すぎです。