鳥の羽の質向上

Rafael Zamora Padrón, Scientific Director, Loro Parque
ラファエル・ザモラ・パドロン
ロロパーク財団サイエンティフィック・ダイレクター

鳥の健康状態は羽毛の状態によって判断することができます。艶があり、体に密着し、清潔で構造的に整っている羽は、鳥が健康で、よく手入れされている、あるいは必要なものが全て与えられる環境であることを示す最良の指標です。

また、野生の鳥でさえ完璧な羽毛を持つものに出会うのが難しいことも事実です。実際、繁殖のような厳しい過程の後には、羽毛が傷んで見える時期があります。

それでも、鳥の管理における目標は、羽毛が常に可能な限り良好な状態を保つことです。そしてこれは、多くの場合、確かに難しい課題です。世界中の繁殖センターから、羽毛の艶をどうやって実現するかという質問がよく寄せられます。繁殖期が終わった後は特に。答えは簡単ではありませんが、いくつかの重要なポイントがあります。

羽毛の状態を最高に保つためのポイント:

それぞれの種に適した餌を与える
水浴び用の水を確保する
日光と日陰がある
羽毛の発育を良くするための飛べる空間
日中の休息時間、羽毛を整える静かな時間を与える
ミネラルやカルシウムを摂取できるようにする
換羽期に気を配り、新しい良質な羽根をつくれるよう餌を与える
種に適した湿度
自然光の時間

自然光の時間も非常に重要です。鳥が人工光を浴びる時間が長すぎると、ホルモンシステムがうまく調整されず、不適切な時期に換羽が行われたり、部分的に換羽が行われたりして、エネルギーコストがかかります。

過度の日光は羽毛の劣化や、色の変化を引き起こす可能性があります。そのため、日光を避けるタイミングを選ぶことができるよう、鳥たちがいつでも日陰に行けるようにします。

水浴びができること、または軽いシャワーを提供することで、例え全身を浸けなくても鳥たちが水浴びをするよう促します。鳥たちはいつも羽毛全部を水に浸けたいわけではありません。興味深いことは、水浴びをした後、くちばしで羽毛を丁寧に整えることです。

鳥たちの住環境の衛生管理も非常に重要です。特にオウムは、寄生虫に対して非常に敏感です。外部寄生虫がいると、オウムが自らの羽を傷つけ、深刻な問題を引き起こす可能性があります。

羽毛が健康に成長し続けるために必要な環境が整ったら、次は体に密着して艶を保つことが重要です。これは、各鳥のライフステージに応じた活力に直接依存しています。中型や大型の若い鳥は、数回の換羽を経てこの艶を得ることができます。ホルモンの変化によって、羽毛の美しさがよりよく表れるようになり、態度と相まってその美しさが現れます。

鳥たちにとってボディランゲージは非常に重要であり、それが汚れのない事実で、環境との関わり方にまで影響を及ぼします。

ペットとして飼われている鳥の場合、外的要因によって羽の色が変わることがあります。家庭内で接触する可能性のあるハンドクリームや香水、洗剤などは羽根が変化する最も頻繁な原因です。また、クリームやローションを塗った後にオウムを撫でたりすることでも羽毛の構造を変えるのに十分です。

また、喫煙者の場合、知らないうちに鳥の羽根にニコチンの痕跡を残し、羽毛の色が変わることもあります。この変化は、白い羽を持つ鳥では、その色合いからより目立ちます。

お料理のソースや洗剤への接触などの家庭内での事故も深刻な羽毛の劣化を引き起こすことがあり、回復には時間が必要です。また、刺激の強い洗剤で洗浄中のトイレやシンクに誤って落ちたり、油で調理しているフライパンに落ちた鳥は、皮膚や羽根がひどく変質してしまうことがあります。元の状態に戻すには、長期間の治療が必要となる場合があります。

塗装やニスが塗られたばかりの場所も接触事故を避けるべきです。また、観葉植物も羽毛の色や質を変化させる原因になります。室内植物は、鳥が無意識についばむと、成分や油分が羽毛の色や質に影響を与えることがあるため、最新の注意を払う必要があります。