(52)一筋縄ではいかない

「鳥爺のDJ奮闘記」更新しました。 

「(52)一筋縄ではいかない」です。

 いつもありがとうございます。鳥爺です。

クラブ「S」の岡田社長のご紹介で、向かい側のビジネスホテルの社長(大家さん)にお会いすることになりました。

会うのは午後でしたので、予め金融機関の知り合いや、岡田社長のお兄さんである喫茶店のマスターに、大家さんのことを聞きました。

答えは岡田社長が言ったことと同じです。

一筋縄ではいかないことでは、相当有名らしいです。

「何か、攻略法はありますか?」

と、聞きましたが首を振るだけでした。

そして約束の時間です。

大家さんが所有するビジネスホテルの1階ロビーが待ち合わせの場所です。

私は約束の時間より15分くらい前に着き、大家さんを待ちました。

すると、フロントの奥から初老の男性が近づいて来ました。

約束の時間にはまだ早いので、ビジネスホテルのスタッフだと思いきや、

「松本さん、ですか?  私が○○です」

と、いきなり大家さんから声をかけられました。

私の方が先に着いて、大家さんを待つつもりでしたので、びっくりです。

攻略法どころか、先手攻撃を仕掛けられた気分です。

「地下のテナント見て、気に入ったら使いなさい」

またもやいきなり攻撃。

まだ私からディスコのことなど、何の説明もしていないのに、「気に入ったら使いなさい」とは、どういうことでしょうか。

「もし、気に入ったら貸していただけるのですか?」

と、おどおどしながら聞きました。

「そう言ったでしょ!」

と同じこと、何度も言わせるな! てな感じの回答です。

「ありがとうございます。では、今から見せてもらってもいいですか?」

「どうぞ」

と、後ろを向いてフロントにいる40歳くらいの男性を呼び寄せました。

「あとは、彼が案内するから」

と言って、そのまま立ち上がり、フロントの奥に向かいました。

私はその後ろ姿に深々と頭を下げました。

フロントの男性が、ついてきてください、という仕草で私を促しました。

いよいよ3年以上も使っていなかったテナントを見せてもらいます。

1階のシャッターを上げ、階段を降りていくと、カビ臭いような、酒臭いような、何とも言えないミックスされた臭いがしました。

地下の入り口を開け、電灯を点けた瞬間、

「こ、これは、、、、??」

と思わず声が出てしまいました。

(続く)

*写真はコスタリカで出会ったインコです。

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