(36)ケージの底上げ

「The Future of ‘Birds-first’ Breeding」

ブログ更新しました。「(36)ケージの底上げ」です。

いつもありがとうございます。鳥爺です。

帰国した仁美からスーザン・クラブさんとご主人が営んでいる繁殖場の話を聞きました。

話を聞けば聞くほど、こんな歴史的な瞬間に自分がいなかったことをとても悔しく思いました。

これはもう行くしかありません(苦笑)。

そして私たちは日を改めてスーザン・クラブさんのお宅を訪問しました。

その日は残念ながらスーザンさんは不在で、ご主人が対応してくれました。

繁殖場も見せていただきました。

一年を通して暖かい地域なので、鳥たちは屋外で暮らしていました。

繁殖用の大きいケージはすべて1mくらい底上げをしています。

その理由を尋ねると、以前ハリケーンに襲われたからだそうです。

当時アメリカは錦鯉がブームで、池を作り錦鯉を飼っている家が多かったそうです。

スーザンさんのお宅にも大きい池がありました。

しかしその池には錦鯉はいません。

そう、ハリケーンに襲われ錦鯉は流されたそうです。

鳥たちは止まり木に避難して無事でしたが、さらに安全を期すためにケージを底上げしたそうです。

底上げは床が網スノコになっているので、糞尿は下に落ちます。

衛生的にも理にかなっていました。

屋外の繁殖場を見学した後は、別室に案内されました。

別室は20坪くらいの広さで、ヒナの保育器や獣医さんが使うような診療設備がずらりと並んでいました。

ここはヒナを育てたり、体調が悪い子などを診察するための部屋だそうです。

保育器にはタイハクオウムや、ヨウム、オオバタンなどのヒナが元気そうに私たちを見つめていました。

私たちはこの場で、ヒナをオーダーしました。

輸出輸入の手続きをしている期間に差し餌も終わるでしょう。

アメリカから日本までは距離があるので、一人餌になっていないと心配です。

スーザンさんの見解は、距離に関係なく、一人餌になっていないヒナは絶対に譲渡しないと言っていました。

日本の場合「差し餌をしないと懐かない」という意見が圧倒的でした。

このようなことからも日本はかなり遅れていることを実感した次第です。

スーザンさんの繁殖場の鳥たちは、アメリカの他の繁殖場と違うことがいっぱいありました。

その違いは私の心を鷲掴みしました。

そして結果的にはCAP!で譲渡する鳥は、スーザンさんの繁殖場で生まれた鳥だけに限定しました。

その違いを次回をお伝え致します。

(つづく)

今日も素敵な一日になりますように(^o^)/

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コメント

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  1. こんにちは。

    スーザンさんのところから来たヨウム。
    まだ元気でいます。
    今年で22歳になりました。
    良い出会いでした。
    ありがとうございます。
    同期の連中は今どうしているのでしょうね。

  2. べべべさんのお宅にスーザンのヨウムさんがいらっしゃるんですね。運命ですね♪

    スーザンの繁殖場はフロリダ州のド田舎にありました。
    交差点なのに信号が無く、道は舗装されずデコボコ。
    木々が生い茂るジャングルの様な場所を通り抜けて行きました。
    途中「この道で合ってる?」と不安になりながら(笑)

    鳥爺の写真にもありますが、自然の中で暮らしている、という表現がぴったりの素晴らしい場所でした。

    スーザンにお会いした時は、アメリカの鳥業界では知らない人がいないという有名な鳥専門の獣医師で、パロットジャングルというバードパークの専属獣医さんとは知らず(汗)

    スーザンの論文を読んだり、鳥医療の専門書に彼女の名前を発見したり、国際会議で講演しているのを見たりして、後に凄い人なんだ~というのが分かったのです(笑)
    スーザンの鳥に対する愛情や繁殖と飼育に関する意識レベルの高さを感じ、彼女の鳥さんたちを日本に連れてこられる事を誇りに感じていました。

    22年経つのですね・・・。
    懐かしい。

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