lostbiography    忘れないこと

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大切な命のために忘れてはいけないこと 9

ハトの仲間では ドードー類を除き9種の絶滅が記録されています。

リョコウバト、オガサワラカラスバト、リュウキュウカラスバト、
モーリシャスルリバト、レユニオンルリバト、ロドリゲスルリバト、
ノーフォークムナジロバト、タヒチコブバト、カンザシバトです。

ハトの仲間は 食料として捕獲された記録も多く日本では一般的ではありませんが ヨーロッパ人にとっては 
普通の食鳥類です。
ですから前に紹介したカラスバトなども 食料としての乱獲が絶滅のきっかけになっています。

そんな鳩の仲間の中で モーリシャスルリバトは 食用のほか、その美しさから羽毛をとるためにも
乱獲された鳩でした。
現存する モーリシャスバトと、遠目には似た感じがありますが モーリシャスバトにはないブルーの
鮮やかな羽毛、頭部と首には美しい飾り羽がありました。
また目の周りには羽毛がなく、くちばしと皮膚の赤が美しい姿でした。
赤、白、青の羽毛から別名 オランダバト、また背中のブルーの羽からブルーピジョンとの異名がありました。
1708年、初めての記録が F・ルガの著書「冒険航海記」に記録されています。
他に類似種として レユニオンルリバト、ロドリゲスルリバトの2種がいましたがすべて絶滅しています。
ルリバトの仲間は他の鳩と違い果実食で主な食物は果実でしたが ほかに淡水にすむ貝を食べていた、
と記録されています。
モーリシャスルリバトについては数点の標本が残されていますが ロドリゲスルリバトについては骨しか
残っておらず、レユニオンルリバトについては記録のみ、となっています。
それぞれ人により持ち込まれた猫や船に乗ってやってきたネズミなどの害もあり1826年、絶滅したと
いわれています。
一度1832年に再発見の報がありましたが確認はできず、その年には生息地が破壊されたため絶滅が確定しました。

ノーフォークムナジロバトは オーストラリアのノーフォーク島で 1790年に発見されましたが記録の
少ない種です。
上半身から腹部にかけて光沢のある白い羽毛,翼は美しいグリーンで背中は金色に輝く美しい鳥でした。
大きさは約35㎝と大型の果実食の鳩でした。
1790年に発見され、1900年、人による乱獲とネズミなどにより絶滅したといわれています。

カンザシバトは ソロモン諸島のシェアズール島に生息するカンムリバトの仲間です。
頭部は青、体は褐色で 現存するカンムリバトの近縁種といわれ 地上生の鳩でした。
カンムリバトが頭部前から後ろに向かう冠上の飾り羽があるのに対しカンザシバトは後頭部に平らに広がる
飾り羽根がありました。
1904年 絶滅種とされました。
その後、現地での生存があるという意見もありますが確認報告はありません。

タヒチコブバトはアメリカ初の世界博物探検航海をした ウィルクルス船長により発見された鳩です。
タヒチ諸島に生息していましたが 1984年以降 タヒチでの野生種は確認がなく絶滅したといわれています。
飼育下の生存種からの野生復帰を計画されている種でもあります。

ハトの仲間は ほかにも多数の絶滅危惧種が確認されています。
人による 食料としての乱獲、生息地の開発、環境破壊などが主な要因といわれています。

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