(31)人生初の一心不乱状態!?

「鳥爺のDJ奮闘記」更新しました。 「(31)人生初の一心不乱状態!?」

いつもありがとうございます。鳥爺です。

店を閉め、誰もいない静まり返った店内で、あのときの言葉と表情が、頭の中をループしてきました。

「お客様がヘタクソ、って言っています」

「ヘタクソ! こんなんで金とるなよ!」

「あんたじゃ、無理だよ! 辞めたら!」

耳を塞いでも、目をしっかり閉じても、聞こえてくるし、見えてきます。

さらに絶対喜んでくれると思った曲で、踊りをやめてテーブルに戻っていく様子が、脳裏に焼き付いてしまいました。

幻覚を消すためにカウンターにたどり着き、アルコール度の高い酒を選んで飲み干しました。

それでも、意識ははっきりしていて、今夜の出来事がループしていました。

そうこうしているうちに、いつのまにか寝てしまったようです。

目が覚めたら、すでに陽が昇っていました。

強い酒を一気に飲んだせいで、意識を失うように寝たようです。

二日酔いで頭が割れるように痛みました。

昨夜のことは思い出すと辛いですが、この事実から逃げることはできません。

ちゃんと受け止めるしかありません。

自分でDJをやると言った以上、胸を張れるだけの力量をつけなければなりません。

そう、たかだか一夜漬けで練習したくらいでできるなら、だれでもDJになれるはずです。

割れるように痛い頭が、不思議にも前向きな気持ちにさせてくれました。

そうなると、やることはひとつしかありません。

ひたすら練習するだけです。

そうと決まったら、練習する方法も考えることにしました。

実はすごく単純なことを私はやっていませんでした。

それは自分がDJをやっているときの音楽を録音して、聞いたことがなかったのです。

今回からは練習のとき全部録音し、それを再生し、どこが悪いのかを確認するようにしました。

それから一心不乱に練習しました。録音して聞きました。

たしかに下手だということもわかりました。

そしてまた練習+録音→再生の繰り返しを何度も行いました。

人生の中でこんなに練習したことはないかもしれません。

しかし練習の成果は全く上がらず、翌日からの営業も私がDJをするときには、お客様は相変わらず踊ってくれません。

ただ、あのときみたいに罵声を浴びせる人がいないだけ、ましでしたが、、。

でもまた次の土曜日には、あの常連の男性2人がやってくるはずです。

それまでには何とかしなくては、、、。

とにかく1週間、店に篭りっきりで練習に明け暮れました。

そして土曜日を迎えました。

1週間で、どれだけ成果があがったのかわかりません。

すべてはお客様が踊るか、踊らないかです。

(つづく)

DJブースの様子。このターンテーブル(レコードプレイヤー)で、一心不乱に練習しました。

関連記事一覧

コメント

  • コメント ( 2 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. 壮絶なご苦労があったとは知る由もなし・・・でした。
    目に見えない努力とあの二人組の恐怖(?)と戦いながらの特訓の日々だったんですね。

    もうやるしかない、の境地ですね。
    ゼロからのDJ。凄いとしかいいようがありません。

    個人的には鳥爺選曲のソウルが大好きでした。

    またクラブ経営しませんか(笑)?
    踊りに行きます!

  2. 鳥爺選曲のソウルは、技術は伴いませんでしたが、私が心から選んだ曲だったと思います。

    日本最年長の現役DJを目指して、考えてみますかね、、、(笑)。

コメントするためには、 ログイン してください。