(28)隔離できない場合

「愛鳥さんの健康管理」更新しました。

いつもありがとうございます。鳥爺です。

前回は鳥さんをお迎えしたときに、隔離した部屋で検疫をする方法をお伝えしました。

しかし隔離した部屋で検疫することができる人は少ないと思います。

そこで今回は隔離した部屋がない場合についてお伝えします。

ただこの方法を実践すれば病気や感染症から先住鳥さんを守れる保証はありません。

それは隔離した部屋での検疫についても同じです。

どんなに完璧を目指しても、人間がやることなのでどこかでミスや穴があります。

ただ、何度も申し上げたように、何もしないよりは、したほうが絶対にいいと思います。

これからお伝えする方法は、感染症学(?)的には効果がないと言われるかもしれません。

でも少しでも鳥さんを病気から守るために最善を尽くす方法、とご理解いただきたいと思います。

・先住鳥さんの健康診断を済ませる。

 治療が必要な場合は完治してからお迎えする。

 ただ、他の鳥に影響しない病気であれば、主治医の先生と相談し、お迎えを検討する。

・ペットショップ等にいるときに、お迎えする鳥さんの健康診断を行う。

 特に感染症の検査で問題がないことを確認してからお迎えする。

・それができない場合(このケースが多いです)

 お迎えしたその足で動物病院に行き、健康診断と感染症の検査を行う。

 もし何かあれば、お迎え先(例えばペットショップやブリーダー)に報告できます。

 ペットショップ等は否定するかもしれません。

 しかしご自宅に鳥さんを入れる前に動物病院で検査をした事実があれば、

 認めるしかありません。

 特に感染症であれば、ペットショップ等に病気に罹っている鳥たちが

 他にもいるかもしれません。

 できれば(いや、やるべきです)他の鳥たちの検査や治療を行なって

 ほしいと切に願います。

さて動物病院で健康診断、感染症の検査が終わりましたら、できるだけ空気が交わらない部屋に鳥さんを入れましょう。

特に感染症の検査結果が出るのは2週間前後です。この期間が最も重要です。

ただし隔離(部屋を分けることが)できない場合、部屋の中で先住鳥さんとはできるだけ距離を離しましょう。

例えば対角線上にケージを置けば、その部屋の中で最大限に距離を離すことができます。

そして、お世話するときは先住鳥さんを優先しましょう。

最後に新人鳥さんをお世話した後は、衣類を着替え、手指等を消毒しましょう。

同じ水回り(台所、洗面所、お風呂)で洗い物をする場合、掃除用品なども分けるようにお願いします。

自宅検疫中、先住鳥さんと新人鳥さんを一緒に放鳥したり、一緒に遊んだりすることができません。

とても可哀想で残念だと思います。

鳥たちに有効なワクチンがない現状で、感染症から守るための方法だと思っていただけたらと幸いです。

そもそもお迎えする前に、鳥さんの健康状態(特に感染症に罹っていないかどうか)をチェックする方法はないのでしょうか?

次回はそのことについて考えてみたいと思います。

(つづく)

今日も素敵な一日になりますように(^o^)/

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コメント

  • コメント ( 7 )

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  1. おはようございます。
    話の途中で口を挟むようで申し訳ありません。感染を患っている鳥の飼い主が外部で他の鳥と接触するとか、鳥の飼い主に接触する事が判っている場合に外出前の注意など教えていただきたいのですが
    (自宅でお世話後に入浴後、着替えてて以降、接触せずに外出するとか。)近々でどうしても参加したいオフラインセミナーがあるので、急ぎ質問させていただきました。

  2. Lucyさん、こんにちは。
    たしかに心配ですよね。
    Lucyさんが書かれているように
    「自宅でお世話後に入浴後、着替えてて以降、接触せずに外出するとか」
    で大丈夫です。
    ここまでしっかりなさっていれば濃厚接触ではありませんので問題ありません。

    鳥同士が長時間の濃厚接触で感染するといわれています。
    また鳥さん自身に免疫力があれば感染しないことも多いようです。
    今は人から鳥への感染より、人から人への新型コロナの感染のほうが心配です。
    飼い主さんが万が一感染し、発症したら愛鳥さんのお世話ができなくなるかもしれません。
    どうかくれぐれもご留意なさってくださいね。

    ご参考になりましたら幸いです。

  3. 有難う御座います。政府の際限なく思える発令にコロナに対する感覚もお座なりになりがちでした、お言葉に今一度、コロナな対策も万全に臨みたいと思います。

  4. 動愛法の改正でショップなどから動物さんをお迎えするとき、飼育の注意点などを説明することが義務となり、契約と言われる説明と健康チェックをするショップが多くなっているかと思います。そこで全身のチェックやあくまで見た目の体調チェックを購入者とスタッフ双方でやっていくのですが、購入者の多くは、そこまで真剣にチェックをしていない、もしくはわからないけど多くの項目を次から次へと確認させられていく、また、PBFDやAGYなど感染していても症状がでていなければ検査によってでなければ判明しないことは項目に含まれていません。にもかかわらず獣医師による診断で判明したとしても契約時の健康チェックで全て了承した、と言って逃げら
    れてしまうのが現実だと思います。そして、そのコが感染していたのであれば一緒に暮らしているお店の鳥さん達も感染しているかもしれなくても、忙しさやスペース、費用などの問題から何の対策も取られない事も、また現実。。。ワンちゃんやネコちゃんでは考えられない対応です。同じ重さの命なのに、悲しくなります。

  5. まあくさん
    メッセージありがとうございます。
    とても素晴らしいご指摘です。
    動物を守るために改正された動愛法ですが、業者側は逆手をとって自分たちを守ることに知恵を働かせています。
    おっしゃる通り購入者の多くはそこまでの健康チェックはできないでしょう。
    帰宅前に動物病院での診察と検査しても、その前に契約書に了承のサインをすれば、なす術がありませんね。

    でもひとつだけ方法があります。
    実はほとんどの契約書の最後の項目に、以下の記載があります。

    (〇〇事項)
    第〇〇条 本契約に定めのない事項については、甲乙誠意をもって協議し、決定するものとする。

    私の知人の弁護士が言うには、この文章がある限り泣き寝入りをしないで済むそうです。
    今は動物専門に活動している弁護士さん、特に鳥専門の弁護士さんもいらっしゃいます。
    何かありましたら遠慮なく私のほうに相談していただけたらと思います。
    また、こういうことを未然に防ぐために、もっといろいろな情報をご提供し、私たち飼い主も知恵をつけていかなければならないと思います。
    それが結果的には鳥たちの尊い命を守ることに繋がると信じています。

  6. 本当だ!文言は少し違いますが同様の事が記載されていました。この記述がある限り、検査をしてからでないとわからない、けれど確実にお迎え前に持っていた感染症などには泣き寝入りしなくてもよいのですね!ただ、これをお迎えしたお客さまはもちろん、提供する側のショップの人間が、どこまで知っているのでしょう?そして、感染症に対する意識にもショップ側と私たちでは大きく違う気がするのです。。。(私はお迎えしたコがお迎え直後の健康診断でAGYを持っていることがわかりショップに伝えたところ「メガバクなんかで死なないでしょ」と言われました)確かにワンちゃんでメガバクテリアでなくなるコは、いないのかもしれません。でも、でも私にはその発言が信じられなかった。結局、いちばん変えるべきは業界の常識であり、良心だと思います。それが命を扱い命を生業とする者の責任だと思います。そこを変えていくためにも、私たちが声をあげることが大切だと改めて思いました。ありがとうございました。

  7. まあくさん
    メッセージありがとうございます。
    少しずつですが、ペットショップの方がセミナーに参加されるようになりました。
    たぶん飼い主さんのほうが意識が高く、勉強されている方が多くなったからだと思います。
    業界を変えていくためには私たち愛鳥家が知識を増やすことが重要だと思います。
    それが結果的に一羽でも多くの鳥を幸せにできると信じています。

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