いつもありがとうございます。鳥爺です。
閉店の時間と同時に3人組が私を連れにやってきました。怖くてたまらないのですが付いていくしかありません。
重たい腰を上げて、スタッフに
「それじゃ、お先に」
と言った時、突然大久保くんが私の前に立ちはだかりました。
何と彼の右手にはどこから持ってきたかわかりませんが、バットが握られていました。
とても興奮した様子で
「僕も行きます!」と言ってきました。
いやはや驚きです。ここまで自分を守ってくれようとしているなんて。
また同時に今まで怖くてたまらかったのが、すーっと気持ちが落ち着きてきました。
「いや、大丈夫だよ」
「ダメです。僕行きます」
「いや、いや、ほんとうに大丈夫だよ。何とかなるから」
と言いながら、もしかしたらリンチに遭うのかもしれない恐怖心を、気づかれないようにしました。
「ほんとうですか? ここで待っていますから、いつでも呼んでくださいね」
と、私を守ってくれる気持ちに感動しました。
ありがとう、と心から伝えました。
大久保くんに見送られながら、階段で屋上に登りました(エレベータのないビルなので)。彼のおかげで気持ちは一時落ち着きましたが、また緊張と階段の上りで息があがってしまいました。そのせいでまたしても心臓がバクバクです(苦笑)。
屋上は真っ暗です。近所のネオンの灯りで少しずつ目が慣れてくると、そこには4人の男性がいました。そのうち3人は例の3人組です。
彼らはそれぞれ5mくらい離れて、私を取り囲むように立っています。今でいうソーシャルディスタンスです(苦笑)。
私の正面には一番背が高い男性がどっしり構えていました。この人がカワダさんのようです。この人の目は3人組より鋭く、蛇に睨まれたカエルのようにまるで金縛りにあったように、身動きがとれなくなりました。
3人組が同時に私に近づいてきました。でも、金縛り状態の私は固まったままです。
何が起こるのだろうか、、、??
すると、私の真後ろの男が大きな声で罵声を浴びせてきました。
その声に釣られて、もう一人が罵声を浴びせます。
業界用語(?)のようで、声も大きすぎてよく聞き取れないのですが、
「金を返せ」、「ふざけるな」、「逃げんじゃねえよ」みたいなことが聞こえてきました。
そして3人組の最後の一人は、私の目の前までやってきました。
何をするつもりだろうか、、、、!?
(つづく)
コメント
コメント ( 2 )
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業界用語!? きっと私もわからないと思います。
真夜中の屋上に呼び出した上に4人も居るなんて卑怯です!
鳥爺には何か秘策があったんですか?
手からハトとか?
相手を逆上させてしまいますね。
あんな田舎でこんな恐ろしい事が起こっていたとは・・・
今はこうして冷静に語れますが、当時は誰にも言えなかったですね。ただ同じ業界の人でも今よりは人情がある人が多かったと思います。