(4)着目してほしい3つの病気

いつもありがとうございます。鳥爺です。

第1回目にも書きましたが、なぜ「鳥の繁殖の未来」を週1回のペース書こうと思ったのかというと、簡単に言えば「もう待てない!」というところまで来たということです。

なぜ待てないか、というのは鳥の生命に関わる問題だからです。

ここで何かをしなければ、この先何も変わらないままかもしれません。

インコ、オウム、フィンチ類の病気にはいろいろあります。

その中で3つほど着目してほしい病気があります。

それは鳥クラミジア症、BFD、PBFDです。

ひとつずつご説明します。

まず鳥クラミジア症。

人間側からはオウム病と呼ばれています。

これは鳥も人も感染する人獣共通感染症です。

人にも感染するので怖い病気ですが、愛鳥家の皆さんの知識と意識が高まり、年々減少傾向にあるようです。

ここ2002年〜2016年で平均2.65%の陽性率(*)でした。

   (*)コンパニオンバードラボラトリー(以下、CBL)調べ。

最近では1%以下まで感染率が下がっていますので、非常にいい傾向だと思います。

次にBFDです。

正式には「Budgerigar Fledgling Disease」。セキセイインコのヒナ病と呼んでいます。

ポリオーマウイルスによる感染症疾患です。

2011年〜2017年の調査で、平均0.8%の陽性率(*)でした。(CBL調べ)

(出典)https://ameblo.jp/tsubasa0615/entry-12422132613.html

鳥クラミジア症もBFDも年々減少傾向で、推測ですが現在はどちらも1%以下だと思われます。

問題は3つ目のPBFD(オウム類嘴羽毛病)です。

PBFDはPsittacine Beak and Feather Disease の略です。

PBFDはインコ、オウム類に罹る病気ですが終息どころか、収束する気配すらありません。

データを見てみましょう。

2011年〜2017年の調査で平均14.4%の感染率です(CBL調べ)。

(出典)https://ameblo.jp/tsubasa0615/entry-12422132613.html

鳥クラミジア症とBFDと比べて、どうですか?

この2つの病気は1%以下ですが、PBFDはその14倍以上。

具体的な数でいうと、100羽中14羽がPBFDに感染していることになります。

PBFDは発症したら、ほぼ助からないと言われている病気があります。

しかも以下の表をご覧ください。

セキセイインコは、なんと26.9%も感染しているデータが出ています。

(出典)https://ameblo.jp/tsubasa0615/entry-12422132613.html

100羽中27羽です。

セキセイインコが日本中で100羽しかいない、ということはありませんね。

1万、10万、いや、もっと、もっとたくさんのセキセイインコがいるでしょう。

日本で一番多く飼われている鳥種は、たぶんセキセイインコだと思います。

仮に1万羽として計算しても、2,700羽がPBFDに感染している計算です。

この数字をどう思いますか?

もちろん感染したすべての鳥が発症するわけではありません。

陰転化する子もいれば、キャリアになる子もいるかもしれません。

(キャリアになれば、無症状のまま他の鳥に感染させてしまうので、こちらも問題ですが、、、)

しかも減少傾向ではなく、以下の表の通り横ばい状態です。

出典:https://ameblo.jp/tsubasa0615/entry-12422132613.html

いったい何が原因なのでしょうか?

なぜ感染数を減らすことができなかったのでしょうか?

次回はこの問いを考えたいと思います。

(つづく)

今日もいい日でありますように (^o^)/

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コメント

  • コメント ( 1 )

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  1. 問題提議ありがとうございます。PBFDの状況は数十年前とあまり変わっていないのが残念です。アメリカでPBFDについて聞いても「そんな病気あったわね」とまるで過去の病気のように言われますが、日本の状況はまさに現在進行形ですね。
    オンラインサロンでもPDFBに関して取り上げられたらいいと思っています。

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